-モンゴル伝承民話-
■コウモリ
獣の王様と鳥の王様が、それぞれの住民から税金をとることにしました。

獣王の使いのキツネがコウモリのところに来て言いました。「おい、コウモリ君、けものの税金を払いなさい。

すると、コウモリは言いました。「私は鳥ですよ、このように翼がちゃんとあるでしょ、どうして、あなたの王様に税金を払う必要があるんですか?」 そう、言い終わるとさっさと飛び去ってしまいました。

キツネは「うーむ、間違いなく翼があるから鳥だよなぁ」とつぶやきました。

そして、鳥王の使いの鷹がコウモリのところにやってきて言いました。「おい、コウモリ君、鳥の税金を払いなさい」

すると、コウモリは言いました。「私は、獣ですよ、ほら、このように、ちゃんと牙があるでしょ、どうしてあなたの王様に税金を払う必要があるんですか?」そう言い終わると大きく口を開けて、牙をむき出しにして見せました。

鷹は「うーむ、間違いなく牙があるから獣だよなぁ」とつぶやきながら飛んでいきました。

こうしてコウモリは、いまに至るまで、獣の王様にも鳥の王様にも税金を払わずにきました。そういうわけで、コウモリは、一日中動物たちに見つからないようにと、岩の陰や木のうしろに隠れているのです。


おしまい

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